清水エスパルスMF金子翔太(23)が10試合ぶりのゴールを誓った。12月1日のアウェーV・ファーレン長崎戦に備え、28日は静岡市内で調整に励んだ。今季はここまで9得点だが、8月の横浜F・マリノス戦以降は9試合連続無得点と足踏み。今季最終戦に懸ける思いは強い。「ゴールを一番取りたいと思っているのは僕だと思う」と力を込めた。

今季は開幕から31試合連続で先発出場。献身的な守備も評価され、チームに欠かせない存在になった。しかし、今月2日のアウェー湘南ベルマーレ戦で精彩を欠き、前半だけで途中交代。周囲の期待と「あと1点」の重圧で、一時は「ノイローゼ気味になった」と明かした。それでも、2試合ぶりに先発した前節ヴィッセル神戸戦では、MF河井陽介(29)の同点弾を演出。自身も打てば得点の可能性があった場面でパスを選び「チームのことを考えてプレーできたことは、自分にとってもいいこと」と自信を取り戻した。

今季も残り1試合。結果次第では「トップ5」も狙える。23日に死去したゼネラルマネジャー久米一正さん(享年63)が生前口にしていた目標を達成するためにも、重要な一戦だ。金子は「久米さんや(負傷した)河井君と(立田)悠悟の気持ちもくんで出し切りたい」。最後は迷いなく、ゴールだけを目指す。【神谷亮磨】