セレッソ大阪は横浜F・マリノスに逆転勝ちし、今季限りで退任する尹晶煥監督(45)が有終の美を飾った。

後半5分に先制を許すも、6分後の11分にFW山村和也のゴールで同点とし、16分にはMF清武弘嗣のゴールで一気に逆転した。試合後にはサポーターから「尹晶煥」コールが鳴り響き、笑顔で手を振り、頭を下げた。会見では選手たちに感謝し「2年という短い時間でしたけど、選手との絆や信頼度も深くなったと思います。これからセレッソがどう変わっていくのかはわからないですが、継続してこの姿を残し続けていくのであれば良い方向に変わっていくと思います」とメッセージを送った。

その上で、今季を振り返り「前半戦はうまく耐えて勝ち点を積み重ねられたと思う。後半戦はもっと手綱を引っ張っていけば良い成績を残せるのではないかと思いましたけど、中断期間を経て勝てなくなって、少し沈んだようになった。ここで全てを話すことはできませんが、ずっと上位の方にいたのは間違いないことで、もっと努力すればACLの出場権を手に入れられたが、逃したことは残念。それは選手も含めて全員そう思っていると思います」と話した。

キャプテンのMF山口蛍(28)は「尹さんとはポジションも同じで、教えてもらったこともたくさんある。感謝しかないです。苦しいときも多かったけど、うまくやってこれたと思います」と指揮官への感謝を口にした。

FW杉本健勇(26)は7位という結果について「優勝しないと2位でも何位でも同じ」と悔しさをにじませ「人間、苦しい思いもしないといけないし、自分の中で学んで、来年につなげていきたい」と来季を見据えた。

山口蛍はヴィッセル神戸、杉本も浦和レッズから関心を寄せられており、サポーターは「蛍・健勇 2人の闘志が必要 残ってくれ」と書いた横断幕を掲示した。去就については2人とも明言を避け、山口は「とりあえず休んで、考えていきたい。あんまり何も言えないので」と言い、杉本も「まだ何も決まってないし、話すこともないので。まずは今日の勝利の余韻に浸りたいと思います」と話すにとどめた。