「赤き血」を知る3人衆が天王山で古巣に挑む。ベガルタ仙台は7日、仙台市紫山サッカー場で明日9日の天皇杯決勝浦和レッズ戦(午後6時開始、埼玉スタジアム)へ向け、非公開練習で調整した。浦和でプレー経験のあるFW石原直樹(34)MF関口訓充(32)MF矢島慎也(24)が大一番への意気込みを語った。

15年から2年間在籍した石原は「100%の力を出して取りに行きたい。かつて所属していたチームなので、特別な思いはある。自分のプレーを出すだけです」と言葉に力を込めた。関口は12年に仙台から移籍し2年間プレー。完全アウェーにも「開き直ってやるしかない。逆に相手はうまくいかない時間帯でドタバタすれば、サポーターも行けとなって悪循環に陥る。そういう状況を攻めてつくり出せば、ホームの焦りも出てくる」と、逆手にとって突破口を見いだす覚悟だ。

浦和生まれの浦和育ち、ユースからトップチームに昇格した矢島も気負いはない。「ポジションもプレースタイルも似ている(柏木)陽介君は人間的にも尊敬しているし、対戦するのが楽しみ。どれだけ自分たちのサッカーができるか。頑張るところだけは負けていない」と、チームを悲願の初タイトルに導く決意を口にした。【下田雄一】