鹿島アントラーズDF昌子源(26)が、フランス1部リーグのトゥールーズへ完全移籍することが29日、クラブから発表された。

現在は両クラブ間で基本合意に達している状態で、今後昌子が渡仏し、メディカルチェックなどを経て正式契約を結ぶという。

昌子はクラブを通じ「8年間ありがとうございました! 8年で6つのタイトルを取らせて頂き、鹿島では少ないかもしれませんが、皆さんと共にタイトルを取れたこと誇りに思います」とコメント。

さらに「ワールドカップ(W杯)後、海外クラブからオファーをもらい、移籍するかとても悩みました。鹿島のタイトルのため、特にACLを取るために一度はこのクラブに残ると決めました。しかし、再びオファーをもらい、海外で自分の力を試したい、サッカー選手としてもっと成長したいと強く思いました」と、悩んだ末の決断だったことをつづった。

また移籍にあたっては、鹿島の先輩たちに相談したという。「内田選手、遠藤選手には背中を押してもらい、その中でも小笠原キャプテンに相談をした時、『お前が活躍して勝ち取ったオファーだろ! 誰になんて言われようと、行きたいなら迷わず行け!!』と言われ、この言葉で勝負しようと決めました。いつか、小笠原キャプテンのように逞しくなるために。鹿島アントラーズに関わるすべての皆さん、これからもどこにいてもファミリーだと思ってます! 本当にありがとうございました!」。今季で現役を引退したMF小笠原満男の言葉で、移籍を決めたことを明かした。

昌子は米子北高を卒業後、11年に鹿島入団。14年からレギュラーに定着し、16年にはリーグ優勝に貢献、同年から2年連続でベストイレブンに選ばれた。

飛躍の年となった14年には日本代表にも初招集され、翌年デビューを果たした。今年はW杯ロシア大会で主力として活躍し、日本の躍進に大きく貢献した。大会後は欧州のクラブチームから「日本人史上最高額」とも言われる巨額オファーを受けたが、クラブの熱意を受けて「鹿島でACLを取りたい」と残留。クラブにACL初制覇という栄誉をもたらした。