清水エスパルスは雨中の打ち合いに敗れた。今季初の3連勝が懸かった一戦も、守備陣が耐えきれず、4失点。

試合後の選手たちはがっくりとうなだれた。

前半9分にセットプレーから先制点を献上。同16分には、サガン鳥栖FWトーレスに追加点を許した。篠田善之監督は「相手は個人で打開できる選手がいる」。前線にタレントがそろう鳥栖の攻撃陣を警戒していたが、序盤で2失点。さらに20分には再びトーレスに追加点を許す苦しい展開となった。

意地は見せたが、勝利につながらなかった。前半14分には相手DFのクリアミスを、FWドウグラスが右足で押し込んだ。ブラジル人助っ人はリーグ戦で6試合連続ゴールをマーク。J1では95年のFWマルコ以来となるクラブタイ記録に並んだ。「個人の結果はあまり気にしていない」。常にチームの勝利を最優先に考えるブラジル人FWの偉大な記録も、空砲に終わった。

「今日は良くないけど、俺たちのゲームにしよう」。ハーフタイムに鼓舞した指揮官のゲキも実らず、後半は無得点。同20分にはセットプレーから痛恨の4失点目を喫し、力尽きた。

戦う姿勢を強調してチーム再建してきた篠田監督は、昨年5月14日の就任後、リーグ6戦目で初黒星。前半ラストゲームで4失点を喫したチームは、14位で前半戦を折り返した。ゴールを奪えても、守れなければ勝利は遠い。後半戦に向けて、課題は明確になった。【神谷亮磨】