元アーセナル監督のアーセン・ベンゲル氏(70)が24日、東京・渋谷のヨシモト∞ホールで講演会に出席し、日本サッカーについて語った。

ベンゲル氏は95年に名古屋監督を退任後、アーセナルを96年から18年まで約23年間にわたって指揮。9月22日に吉本興業とのマネジメント契約を発表した関係もあり、来日していた。

ベンゲル氏は名古屋の監督に就任した当時について「93年にJリーグが発足した直後で盛り上がっていた日本に来て、日本サッカーの発展を感じた経験が残っています。サッカーについて知りたいという、貪欲な人たちに囲まれた時代でした」と振り返った。

現在の日本については「20年前からの弱点が克服できていないように感じます」と指摘し「得点が入るとパニックになってしまう。それはW杯ロシア大会のベルギー戦にも表れていたと思います」と話した。

日本での活動については「講演をしたり、インタビューを受けたり、ラグビーを見たりしたい」と笑わせた。日本で指揮を執る可能性について突っ込まれると「どのような活動をしていくのかまだ特定できていない」と未定であることを明かし「日本が好きなのでずっと長くいたい」と笑顔をみせた。

また、一部で報じられた日本サッカー協会からアドバイザーもしくはテクニカルダイレクターの就任を打診されているという報道については「NO」とキッパリと否定した。

この日の講演は第1部と第2部に分けて行われ、第1部ではFC東京の大金直樹社長と、東京ヴェルディの羽生英之社長がゲストとして出席し、第2部ではFC今治の会長などを務める岡田武史氏が出席する。