昨年度日本一の青森山田が延長PK戦の末に23年連続25度目の優勝を決めた。

U18日本代表でJ1浦和内定のMF武田英寿主将(3年)、J2横浜FC内定のMF古宿理久(3年)、1年生MF松木玖生らを中心に攻撃を仕掛けるも、相手の粘り強い守備の前にノーゴール。最後はPK戦でGK佐藤史騎(しぶき、3年)が1人目を止めるなど4-2で決着をつけた。

昨年の2-1に続く苦戦に黒田剛監督(49)は「この23年間で一番接戦になると話していた」。シュート数では15-6と圧倒しただけに「練習でやったことを平常心でできないと、こうなる」と決定力不足を嘆いた。12日に亡くなった2代前の監督で元日本代表GK田口光久さんをしのび「気をつけるんだぞとメッセージをいただいた気がする」と気持ちを引き締めた。

8月の全国総体(沖縄)では前橋育英(群馬)、大津(熊本)と強豪勢を撃破するも、3回戦で北越(新潟)にPK負け。GK佐藤は「総体では迷いがあって失敗したけど、今日は自信を持って臨めた」と守護神の意地を見せつけた。残り3節となったプレミアリーグEASTでは首位を走る。そして全国選手権2連覇に目標を切り替える。黒田監督は「去年とは別のチーム。チャレンジャーです」と、00年から県内359連勝とした絶対王者は、大苦戦を糧に再び頂点を目指す。【野上伸悟】