逆転の自力優勝を目指すFC東京が、見せ続けてきた底力でホーム最終戦を勝利で飾る。

29日、都内で30日の浦和戦に向け練習。前節の湘南戦に引き分けたことで首位から陥落。浦和戦での勝ち点3はほぼ必須となった。長谷川健太監督(54)は「選手に言うことはなにもない。ホーム最後の試合。分かっていると思う」と言葉に力を込めた。

シーズンの大半で首位に立ってきた。大崩れしないところが今季の強さだ。ここまで32試合を終え、2位以下で迎えた9試合に全勝してきた。昨季、故障者を出して夏場以降に失速した勝負弱さはどこにもない。指揮官は「アウェー8連戦を首位で終えられたし、大きなけがもほぼない。これを最後、(結果に)結びつけられるように」と必勝を期す。

警戒する選手に、長谷川監督はFW興梠の名を挙げた。9日の第31節アウェー磐田戦での左足首のけがから復帰したU-22日本代表DF渡辺は「どんなに悪い状況でも1発で決めて流れを変える力がある」と話し、出場すれば大黒柱のDF森重、GK林らと連係して止めることを誓った。難敵に強みを見せ、初優勝への活路を開く。【岡崎悠利】