ヴィッセル神戸MFアンドレス・イニエスタ(35)が5日、神戸市内で行われた合同インタビューで右足親指を骨折していたことを明かした。前節鹿島アントラーズ戦を欠場したイニエスタは患部をテーピングで固めて現れた。「直近の試合で親指の軽い骨折や打撲があった。アンラッキーだった」と話した。

負傷したのは9月28日の川崎F戦。続く広島戦は先発も、10月19日東京戦は欠場。その後、3試合連続先発で前節欠場と、残留争いから救い出すべく強行出場していた。最終節磐田戦(7日、ノエスタ)に関しては「今週末(試合前)のパフォーマンスを見て決めたい」とした上で「1番大事なのは天皇杯2試合」と語った。21日の清水との準決勝(ノエスタ)、そして勝ち上がれば元日の決勝へ。クラブ初のタイトルをとればACL出場権を得る戦いを最優先に見極めていく。

今季残りは盟友の元スペイン代表FWダビド・ビジャ(38)と最後の戦いとなる。「彼のためにも素晴らしい試合をしたい。特に天皇杯。クラブにとって歴史的タイトルが目の前にある。1月1日の決勝で勝利すれば、彼にとって最高だし、自分にとっても素晴らしい」。10年W杯南アフリカ大会でスペインを初の世界一に導いた2人のラストダンスは、神戸初の栄冠に定まった。【実藤健一】