ガンバ大阪の新人、FW唐山翔自(とうやま・しょうじ、17)がプロデビューの開幕戦で2ゴールなど、全3得点に絡んで逆転白星発進に貢献した。

前半21分、MF市丸の左CKにファーサイドにいた唐山が、相手DFの背後から身長178センチの高い打点のヘディングシュートを決めて先制。1点を追う後半30分には、MF市丸のクロスに右アウトサイドに軽く触れる、技ありシュートで同点に追いついた。無観客試合で記念すべきプロ1、2号となった。

「プロデビュー戦は人生で1度しかないので楽しもうと思った。(1点目の)ヘディングはあまり得意じゃない。あんなヘディングはしたことがない、自分でもびっくりした。ここで勝つことが、トップチームへの近道なので点を取っていきたい」

ただ2点目に関しては、オンラインでの記者会見で「僕は触っていない。(クロスを出した市丸)瑞希君のゴールです」と、正直に申告してしまうのも17歳らしさだった。それでも、公式サイトでは唐山の2得点と発表されている。

G大阪下部組織育ちで現在高3の唐山は、飛び級で今季のプロ昇格を勝ち取った。高2だった昨季は、ユース所属の2種登録でJ3に出場。9月1日福島ユナイテッドFC戦でJリーグ史上最年少となる16歳11カ月でハットトリックを記録し、シーズン10試合8得点。U-17ワールドカップ(W杯)日本代表にも入った。

この試合、同点で迎えた後半35分には、唐山が自身のポストプレーからFW川崎の決勝点を演出した。全3得点に絡む最高のプロデビューとなった。

森下監督は「今日は半数近くが(大阪から香川へ)当日移動して、このメンバーでは練習試合は1つもしていない。選手がやるべきことやってくれた」と評価した。G大阪U-23チームは基本的にトップチーム優先となるため、常に一定の人数で練習ができずに、ユース選手も半数近く加えての編成になる。この試合は控えGKもおらず、サブ選手は4人しか入っていなかった。