J1ベガルタ仙台は27日の開幕サンフレッチェ広島戦(エディオンスタジアム広島)に向けて「勝負勘」と「2トップ」に磨きをかける。宮崎3次キャンプの19日、12対12の実戦やセットプレーの確認など約1時間の全体練習を行い、20日の練習試合(非公開)に備えた。一方、MFクエンカは右膝の違和感で2日連続で練習を回避した。

今キャンプで手倉森誠監督(53)は「勝負勘の植えつけ」を掲げる。前回の練習試合は「これぐらいでいいだろうというポジショニングが多すぎた」とし、「技術、戦術的じゃないゲームの流れを説明して、ミーティングで刷り込み、それを明日(20日)のトレーニングゲームで発揮しろと話しました」。自分たちのサッカー、約束事を遂行した上で「相手の意図をくみながら相手を読む」部分もさらに高める。

この日の実戦では前日18日に精彩を欠いていたMF気田が、MF上原とのワンツーから突破。ゴールを決める勝負強さを発揮した。指揮官も「昨日の気田は普段の気田で、今日の気田はいよいよ『その気だ』」と得意のダジャレでうなずく好パフォーマンスだった。

1月末の西都1次キャンプ開始から純粋なFWは赤崎、皆川の2人のみで、4-2-3-1の布陣を軸にチームづくりを進めてきた。延岡2次キャンプ中の11日にFW西村の完全移籍加入が内定して同日合流。手倉森監督は「あいつ(西村)を使おうと思ったときに1トップ、トップ下(の形)と言うよりも、チームとして2トップをずっとやってないので、どれぐらいの表現ができるかを見させてもらいたい」。新オプションの完成度を練習試合で高め、チームの引き出しを増やす。【山田愛斗】