今年9月開幕の女子プロサッカーリーグ「WEリーグ」に参加するジェフ千葉レディース(以下、千葉L)が6日に新体制発表会を行った。新加入選手紹介や監督や主将のあいさつなどが恒例だが、千葉Lはそれに加えてOG、現役選手を交えた「女性活躍~女性アスリートとキャリア」という座談会を開催した。

米国など一部を除き、サッカー界でも男女格差は大きい。座談会ではさまざまな苦闘の歴史が語られた。かつて選手たちは月謝を払って活動していた。旅費が工面できずに遠征を断念した選手もいたという。12年まで千葉Lに在籍し、現在はタレント事務所勤務の河村乃里子さんは「(遠征で)チーム全員で私の静岡の実家に泊まったこともありました」と明かした。

そんな状況からプロリーグ開幕にこぎつけた。それでも千葉Lの森本航代表取締役は「やっとスタートラインに立てた状況」という。その中で「今まで多くの少女が夢をあきらめてきた。でも我々が女子選手に活躍の場を提供し、男女平等、女性活躍社会実現の一翼を担えれば。そこはクラブとして1番力を入れていきたい部分」と意気込んだ。

米大学でのプレー経験もある三上尚子GMは女子サッカー選手のステータスの高さを間近に見てきた。「(女子米代表ラピノーのように)堂々と人前に立っていろんな発言ができる女性が増えてきたらいいなと思います」と期待。女子選手が引退後にサッカーの仕事に就けるような環境整備もしていく意向を示した。【千葉修宏】