白血病から復帰した競泳の池江璃花子(20=ルネサンス)が東京オリンピック(五輪)の400メートルメドレーリレーの代表権を獲得した。

驚異の復活劇。同じ病を経験したサッカーJ2リーグ新潟DF早川史哉(27)は、池江の「勝つこと」以外に価値を見いだす、競技に対する姿勢の進化と分析した。同じく16年に急性白血病を発症し、19年10月にJリーグに復帰。20年シーズンは主に右左のサイドバックで30試合に出場し、今季も主力として活躍している。7日、練習後に池江について語った。

-池江の五輪出場について

早川 本当に凄いなと。同じ病気を経験した僕にしかわからない部分はあるだろうし、肉体的、精神的に彼女にしかわからない部分があるはず。また、改めて、復帰するまでの過程に価値があると思う。一ファンとして、僕自身勇気というか、まだまだ頑張りたいと思った。ニュースを見た方達も、そう感じたはずだし、スポーツの良さを感じた。オリンピックを見る楽しみが1つ増えた。

-早川選手が感じる池江の凄さは

早川 同じ病気を経験したからこそ、感じる部分はあるが、彼女にしかわからない部分もあると思う。やはり、凄いなと思う。そこにつきてしまう。その言葉で片付けてしまうのは失礼にあたるかもしれないが、彼女の笑顔は、より誰かに何かを伝えることができると思う。自分にも置き換えたいし、いい刺激を頂いている。池江さんも含め、色々な方々から刺激をもらいつつ、自分に還元できればいい。

-オリンピック出場のニュースを見て、どう思ったか

早川 ニュースを見たときは「どーいうこと!?」と思った。この病気を経験したことで、競技に向かっていく姿勢がさらに進化したのではないか、そう感じて練習に取り組んでいるのかな、と感じている。そういったことを自分自身改めて感じるし、オリンピックを観るのが楽しみ。(池江さんは)今までは勝つこと、高みを目指すことが大部分をしめていたかもしれないが、今後はその部分を大切にしながらも、違う考えを加えて競技に打ち込めるのではないか。それが彼女をより魅力的にしている要因の1つだと思う。