鹿島アントラーズは東京五輪世代のFW上田綺世(22)の執念のゴールでヴィッセル神戸に追いつき、相馬新体制で公式戦3戦無敗となった。

上田は後半10分にゴール前でクロスに合わせようと競り合った際、右手から落ち、以降は右腕が上がらない状態が続いていた。しかし、本人はプレー続行を選択。9分後の後半19分、MF三竿の縦バスに抜け出し、絶妙なトラップから右足シュート。体勢を崩しながら打った弾道は、相手DFに当たりゴールに吸い込まれた。上田は「数少ないチャンスを決めきることを1トップはできなくてはいけない。気持ちで押し込めて良かった」と振り返った。

ケガについては「ここで話すことではない」と明言を避けたが、相馬監督は「腕を振りづらそうで痛そうにしていた。実際、代える準備をしていたタイミング。ある意味すごいな、もってるなと思います」と賛辞を送った。上田は19年夏に加入後、得点した試合は負け知らず。貴重な同点弾で勝ち点をもたらした。