高校総体男子サッカー静岡県大会が、15日に開幕する。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、昨年は大会が中止。2年ぶりの開催となる今回は、U-18プリンスリーグ東海所属の7校と、各地区大会を勝ち抜いた30校の計37校で頂点を争う。磐田東(西部3位)は16日の初戦で静岡商(中部4位)と対戦。FW谷野暁希(あつき、2年)が攻撃陣を引っ張り、2005年以来16年ぶりの県制覇を目指す。

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チーム一の韋駄天(いだてん)が勝利のために駆ける。FW谷野は50メートル5秒9のスピードが特徴。ボールを持って仕掛ければ、一瞬で相手を置き去りにする。「スピードでは絶対に負けたくない」。2年生ながら10番を背負うストライカーは自信をみなぎらせた。

中学時代は磐田U-15でプレー。ユースには上がれなかったが、高校入学後から存在感は際立っていた。県内の1年生がリーグ戦で争う通称「ルーキーリーグ」では、7得点を挙げて得点王に。優秀選手にも選ばれ「結果を残せたことで自信になった」。今年は、所属する県Aリーグで開幕からの4試合で3得点。総体の西部地区大会では無得点に終わったものの、「ゴールへのいいイメージはある」と県大会での奮起を誓う。

目標は「1試合1得点」。順当に勝ち上がれば、3回戦で優勝候補の静岡学園と対戦する可能性がある。谷野は「今の自分がどれだけ通用するか試してみたい。そのためには、最初の試合で点を決めて勢いに乗りたい」と、静岡商との初戦を見据えた。チームが目指す目標は、16年ぶりの全国出場。2年生エースが快足を武器にゴールを目指す。【神谷亮磨】