前節のJ1リーグで23年ぶりとなる4連敗を喫したガンバ大阪は27日、本拠パナスタ(無観客開催)で徳島ヴォルティスと戦う。

開幕1勝4分け7敗で19位、総得点わずか3という深刻な状態が続く。宮本前監督の解任が14日に発表され、暫定指揮の松波監督も就任から2連敗と復調の兆しが見えてこない。

ここまで1得点のFW宇佐美貴史(29)が26日、オンラインで取材対応し、現在のチーム状況について「毎試合、勝たないとという意識でみんなやっている。常にがけっぷちの状態だと、みんな理解している」と説明。全38試合で12戦を終え、追い込まれた心境を明かした。

前節FC東京戦は開始1分で失点し、そのまま逃げ切られた。試合後に主将のDF三浦が「(選手同士の)要求が、文句とかネガティブに進むのはよくないので」と話し、MF小野瀬は「チームがバラバラになりかけているのか、分からないが」ともコメントした。チームが1つになりきれていないもようで、宇佐美は自分なりの見解を示した。

「(チーム内で)要求になるようには、もちろん話をした。その場でここに(パスを)出してくれ、ここを見てくれという要求があって、それを例えば、練習後にすり合わせれば要求になるが、そうではなく、その場で終わってしまって、ちょっとした小競り合いになって。それがしっかり練習後、練習中に意思疎通を図って、会話でそこをすり合わせていけば、お互いに要求をし合うことになる。そうなっていけば問題はない」

結果が出ないことで悪循環になっていた部分があり、今はチーム全体で意思疎通を図り、改善をしている最中という。

対する13位の徳島は最近2試合負けがなく、堅実な試合運びができるチームだ。昨年12月の天皇杯準決勝ではG大阪が2-0と完勝したが、今回は1点を争う試合展開が予想される。韓国代表に選出されたDFキム・ヨングォンは脚の故障が完治し、今季初出場する可能性がある。

宇佐美がいう“がけっぷち”からの脱出へ、そして6度目の挑戦で今季ホーム初勝利をつかみたい。【横田和幸】