J2新潟はオフ明けの25日、聖籠町で練習を再開させた。22日のホーム相模原戦でチームの4試合ぶり勝利に貢献したMF福田晃斗(29)は疲労蓄積のため別調整となった。相模原戦では20年8月の新潟移籍後、初ゴールを決めた。豊富な運動量と洞察力で攻守を支えるボランチは、28日アウェー水戸戦に向けて慎重に準備を整える。次節でも中盤を支配し、チームを2連勝に導く。

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中盤のかじ取り役が28日の水戸戦出場へ向けて慎重に準備を進める。福田は7月3日のアウェー磐田戦(2●3)で後半の途中出場で左膝の大けがから戦列復帰。以降、全5試合でフル出場を続けるだけに、この日は室内トレーニングやランニングで疲労回復に努めた。「足は問題ない。水戸戦も全員でダイナミックにゴールを目指して勝ちたい」と意欲を示した。

22日の相模原戦で福田は、先制された直後の前半32分に同点弾を決めた。20年8月にJ1湘南から加入して、約1年での移籍後初得点に「3歳の長男は『ゴール入れたね』とうれしそうにしていた。リハビリを支えてくれた家族を喜ばせることができた」と笑顔。後半6分には相手ゴール前でこぼれ球を拾い、FW谷口の決勝点の起点となった。「中盤の選手がどれだけペナルティーエリア近くに入って行けるかを意識していた。2得点はそこがうまくはまった」。

中盤では高木、星との「92年組」の3人が抜群の連係を見せた。「同じイメージや空いているスペースを共有できる部分があるのでプレーしやすい」。特に高木には「ギラギラしている印象だったが、移籍して来た時に最初に声を掛けてくれた。プレー以外でも頼りになる存在」と信頼する。

「黒子役NO・1」。J1鳥栖でプロ生活をスタートさせた15年に掲げた目標は、今でもぶれることはない。「運動量や立ち位置でボールを循環させることに徹したい。そこにプラスアルファで攻撃面も肉付けして行ければ。(プロ初の)2戦連発(ゴール)もチャンスがあれば狙いたい」と気合も十分だった。【小林忠】