J2ジュビロ磐田は3-1でジェフユナイテッド千葉を下し、首位を死守した。前半ロスタイムに先制されるも、後半に3得点。選手のポジション変更を指示した鈴木政一監督(66)の采配が的中した。

後半途中から両サイドハーフの小川大貴(29)と鈴木雄斗(27)のポジションを入れ替えた。指揮官は「ゴールを取るためには突破のプレーが必要だった。そういう意味では(小川)大貴は左よりも右の方が動きやすいと思って変えた」。同20分、1本のロングパスで背後を狙った小川大が相手DFのクリアミスを見逃さず、同点弾。狙いがはまった。

さらに、途中出場したDF高野遼(26)とFW小川航基(24)の2人もゴールに絡んだ。同39分、左サイドを抜け出した高野のクロスをFWルキアン(29)が押し込み、決勝点。ロスタイムには小川航のロングパスからルキアンがダメ押しの3点目を挙げた。

逆転勝ちは今季4度目。流れを変えるための的確な指示と、選手交代を含めたベンチワークは見事だった。鈴木監督はチームの成熟ぶりに手応えを感じている。「強いチームは2、3点取って勝ちきれる。そういうチーム作りをしたいと私はいつも思っている。今日のゲームはその見本みたいなものになった」

監督の狙いに選手が応える形で勝ち点3を積み上げた。3位新潟との勝ち点差は「11」で、今季も残り13試合。目標のJ1自動昇格がはっきりと視界に入ってきた。【神谷亮磨】

▽得点経過 前半ロスタイム 見木友哉(千葉) 後半20分 小川大貴(磐田) 後半39分 ルキアン(磐田)後半ロスタイム ルキアン(磐田)