アルビレックス新潟はアウェーで東京ヴェルディを3-1で破り、4試合ぶり勝利を手にした。前半14分、高卒ルーキーMF三戸舜介(18=JFAアカデミー福島U-18)が左足で先制点を挙げると、後半7分にMFロメロ・フランク(34)が追加点。PKで1点を返されたが、終了間際にFW鈴木孝司(32)が相手のミスを突き、ダメ押し点を決めた。勝ち点54とした新潟は3位をキープ。J1昇格圏内の2位ジュビロ磐田との勝ち点差を「9」に縮めた。次節25日は勝ち点で並ぶ4位ヴァンフォーレ甲府をホームに迎える。

高卒ルーキーが9試合ぶりの先発起用に奮起した。前半14分、三戸はMF高木善朗(28)の左クロスのこぼれ球をペナルティーエリア右外で拾うと中央に切り込み、左足を一閃(いっせん)。相手DFに当たったシュートは勢いを保ったままゴール左隅に吸い込まれた。7-0で大勝した東京Vとの前回対戦(3月27日)以来となる今季2得点目が貴重な先制点。後半7分にはMFロメロが今季4得点目で続き、最後は鈴木が今季5点目でダメ押した。

三戸が「らしさ」全開にピッチを躍動した。クイックネスを利かせたドリブル突破やスペースへの飛び出しで右サイドの攻撃をけん引した。前半3分にファーストシュートを放って勢いに乗ると、同14分に先制点をゲット。その10分後には右DF早川史哉(27)のロングパスに反応しゴールを狙うなど次々と可能性のあるシュートを放った。後半は守備に回る時間が増えたが球際の激しさを見せるなど攻守で存在感を示した。

勝ち点3が欲しい一戦で「鬼門」を突破した。J1時代の04年(0●1)の初対戦から13試合で1勝7分け5敗と大きく負け越していた東京Vから通算2勝目を奪った。アルベルト監督は18日、「両チームとも攻撃的で魅力的な試合になるだろうが、我々がいい結果をもぎ取りたい」と気合を入れていた。その言葉を選手がピッチで体現するように切り替えの速さやゴールに迫る勢いで相手をのみ込んだ。後半13分には微妙な判定でPKを与えて失点したが、試合終了まで集中を切らさなかった。

粘り強く白星を手にし、次節、3連勝と波に乗る4位甲府と対戦する。