ベガルタ仙台の来季J2降格が決まった。15位湘南ベルマーレとの「負けられない一戦」に0-2の敗戦。16位清水が勝利したため、10年から12シーズンもの間死守してきたJ1の座を失った。前半10分に先制点を献上、後半29分にダメ押しの追加点を許し、攻撃陣も最後までゴールを割ることができず。リーグ戦2試合を残し、降格圏の年間17位以下が確定。手倉森誠監督(54)は、自らの進退については明言しなかった。

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「J1残留」への道が閉ざされた。仙台はホーム・ユアテックスタジアムで、ここ9戦負けなしで相性のいい湘南に0-2で完敗。最後まであきらめることなくゴール前へ攻め込んだが、5バックを敷いた相手に攻撃の糸口がつかめないまま無情のホイッスルが鳴り響いた。選手はピッチ上でひざまずき、悔しさをにじませた。チーム最年長のMF関口訓充(35)は涙を浮かべ、言葉を振り絞った。

「思うような結果を出すことができず、申し訳ないなと思います。選手として責任を感じています」

悪夢を振り払うことは、できなかった。前半10分に“魔の先制点”を献上。今季先制された試合はここまで6分け17敗で勝ち星はなし。後半開始早々、シュートを放つなど試合の流れが仙台に傾きかけたが、後半29分にダメ押しの追加点を許してしまう。

手倉森監督は「横パスを取られて2点目。その時点で少し万事休すだったなと…。いろんな手を打ってやったとしても、最後は少し慌てさせられたゲーム展開になってしまい、もったいなかったなと思います」と振り返った。そして、自身の進退については「クラブがどう判断するかというところです」と話した。

13年ぶりのJ2降格が決まったが、今シーズンはまだ終わっていない。残り2試合。関口は「勝っても負けても意味がないけど、ここからJ2での戦いが始まる。残りのJ1で戦える試合を来年へとつなげられるように、しっかり取り組んでいきたい」と懸命に前を向いた。DF蜂須賀孝治(31)は、「気持ち的に切り替えるのは難しい。(J1で)戦えるチャンスがまだあるので(サポーターに)勝った姿を見せられるようにもう1回準備をしていきたい」と話した。来シーズンのためにも最後の最後まで戦い抜く姿勢を貫く。