今季限りで現役を引退するセレッソ大阪FW大久保嘉人(39)が、先発でピッチに立ち、迫力満点のプレーを披露した。結果はノーゴールで後半40分に交代したが、その直後にDF西尾の決勝点が生まれ、逆転勝ちでホーム最終戦を飾った。試合後は家族も参加しての引退セレモニーが実施された。大久保との主な一問一答は次の通り。

-ホーム最終戦だった

大久保 本当に多くのサポーターの方に見送られて、自分が想像していた以上だった。(引退にかかわる業務で)スタッフには急でバタバタで、迷惑をかけたかなという思いです。

-自身のパフォーマンスを振り返ると

大久保 楽しくサッカーができた。あれだけチャンスもあったし「楽しいな」という気持ち。「楽しもう」と思って、試合に臨んでいたので最高だった。

-引退セレモニーでは「(決定機で)豪快に外してしまった。それもFWの宿命」という言葉もあった

大久保 (ゴール前での)あの位置は得意ではなかったので「どうやって打とうかな」と思っていたが、何も考えずに打った。決められたらよかったが、その(失敗と成功の)繰り返しで191点を取ってきた。こういうチャンスがあるだけでも楽しい。これがサッカーだなと思いながらやっていた。

-西尾の勝ち越しゴールが決まった瞬間は

大久保 いつ入ってもおかしくない展開だった。今日はみんなの動きも気合が入っていたし、入った瞬間はちょっとホッとした。最後、勝ててよかった。

-試合後の引退セレモニーでは、夫人からの手紙が披露された

大久保 本当に知らなくて、サプライズだった。「今日は絶対、泣きたくない」と思っていたら、あの手紙がきて(笑い)。ああいう(夫人がひそかに験担ぎするなど、支えてくれている)気持ちは、あまり(直接的に)聞いたことがなかったので、本当にうれしかった。迷惑もかけてきた思いもあったので、あの手紙は本当にうれしかったし、これからまた、違った形で感謝を伝えていきたい。