富士フイルム・スーパーカップが12日、神奈川・日産スタジアムで行われ、昨年の天皇杯を制した浦和レッズが昨季J1で2連覇した川崎Fに2-0で勝利した。

FW江坂任(29)が2得点を挙げる活躍で、06年以来2度目の栄冠に貢献。悲願のリーグ優勝に向けて“吉兆”の白星となった。

   ◇   ◇   ◇

「タイトル取りましょう!」。試合後の江坂の絶叫に、歓喜に沸く浦和サポーターはさらに熱くなった。前回優勝した06年はそのままリーグ制覇。目指す頂点に向けて、幸先のいいスタートを切った。

先制は前半7分。DF酒井の右クロスに江坂が軽快に右足で合わせ、ゴール左隅に突き刺した。後半36分には、カウンターで抜け出した明本から中央でパスを受け、左足で強烈なシュートを見せて突き放した。

昨季は1勝も出来ず、リーグで勝ち点29差をつけられた王者相手に完璧な勝利。ロドリゲス監督も「非常に選手たちがよく頑張って戦ってくれた」とたたえたが、慢心はない。

「自分たちの自信にもなるが、川崎さんのコンディションも上がってくれば変わってくると思う。次対戦する時には、自分たちもレベルアップして対戦したい」と江坂。今季新たに13人が加入した“新生浦和”が、開幕へ向けて波に乗った。

◆記録メモ 浦和の江坂が2得点。富士フイルム・スーパー杯で個人1試合複数得点は昨年の三笘(川崎F)に続いて史上7人目。大会は94年からゼロックス・スーパー杯としてスタートし、09年に富士ゼロックス・スーパー杯、そして29回目の今大会から富士フイルム・スーパー杯に名称が変更された。21年12月に「同一企業の協賛で最も長く開催されたサッカースーパー杯」としてギネス世界記録に認定されている。