柏レイソルが横浜F・マリノスを3-1で下し、2連勝で首位に立った。パリオリンピック(五輪)世代の20歳FW細谷真大が、今季初得点に加え、前線からの守備でFWドウグラスの勝ち越し点をお膳立てするなど、ハードワークとスピードを生かし存在感を発揮した。

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0-1で迎えた前半24分。横浜DFエドゥアルドのパスを柏MFマテウス・サヴィオが高い位置で奪い、ゴール前の細谷へパス。細谷のシュートは、相手GKの足に当たりながらもネットを揺らした。

細谷は「(足に当たり)ひやりとしました」と苦笑いも「うまく流しこめたかなと」と胸を張った。1-1の後半15分には、細谷が相手GKへ激しくプレスをかけてミスを誘い、FWドウグラスの勝ち越し点をお膳立て。横浜の高い最終ラインの背後を突く動きも積極的に見せ、後半42分には横浜DF岩田の決定機阻止によるレッドカードを誘発した。

今季の柏はFWクリスティアーノらベテランが移籍。若手主体のチームになった。下部組織は日本代表へと育った酒井宏樹、中山雄太、中谷進之介、中村航輔らを輩出し、クラブは昨季、年間表彰のJリーグアウォーズで「Jリーグ最優秀育成クラブ賞」を受賞している。

今季は特に、柏ユース出身選手の台頭が目立つ。主将の古賀太陽を筆頭に、プロ3年目の細谷、同じくユース出身でプロ4年目のMF山田も前節湘南ベルマーレ戦に続き先発出場。プロ1年目のFW真家も途中出場した。

山田は足元の技術やパスセンスの高さに加え、今季は球際でも激しく戦えている。山田からのスルーパスに細谷が抜け出し、決定機を迎えるシーンもあった。細谷は「ヤマ(山田)とはユースでやっていたので、スタイルは理解している。自信をもって抜け出せているかなと思います」と話す。

横浜を倒しての2連勝で首位に立った。若手にとって何よりも自信になるのは「成功体験」だ。開幕前は決して下馬評は高くなかったが、若手が着実に成功体験を積み重ねることで、今季のリーグ戦の台風の目になるかもしれない。

【岩田千代巳】

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