ヴィッセル神戸が悪夢の逆転負けで、クラブワーストを更新するJ1開幕8戦未勝利(4分け4敗)となった。これが内部昇格したスペイン人のリュイス・プラナグマ・ラモス新監督(41)の初陣だった。

前節終了後、成績不振で三浦淳寛前監督(47)の契約を解除し、若手の育成担当コーチからリュイス監督が昇格し、暫定指揮官に就任した。

【詳細スコア】神戸-京都

前節から先発4人を変更した神戸は後半4分、2列目の攻撃的な位置で先発したDF初瀬亮(24)のJ1初ゴールで先制した。本拠地のサポーターは大喜びだった。

日本代表をけがで辞退していたFW大迫勇也(31)が1トップで先発し、主将MFアンドレス・イニエスタ(37)も攻守に奮闘した。

しかし、京都に後半10分と13分に連続失点で逆転を許した。さらに試合終了間際に3失点目。神戸がほぼ試合を支配しながら、カウンターから守備網を切り崩された。

FWボージャンは「チームが難しい時にあるのは間違いない。悪い流れが続いていて、リュイス監督もいろんな変化を与えようとしているが、短い時間では簡単ではない。団結してこの流れを変えたい」と我慢を強調した。初瀬は「苦しい時間が続いているが、変えるのは自分たち次第」と声を振り絞った。

これで未勝利は12位北海道コンサドーレ札幌、17位神戸、18位湘南ベルマーレだけになった。ただし、試合消化数は神戸が8試合と最多。昨季クラブ最高3位に躍進した神戸は、今月中旬からはアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)1次リーグでタイに約3週間の遠征に出る。悲願のアジア制覇を目指しつつ、J1残留という想定外の目標を突きつけられた。