Jリーグの臨時実行委員会と臨時理事会が5日に行われ、4日に山形で行われたJ2モンテディオ山形-ファジアーノ岡山(0-1)の試合を、担当審判の競技規則適用ミスが試合結果に影響を及ぼしたとして、再試合にすることを決定した。審判の規則適用ミスで再試合が行われるのは、Jリーグでは初めて。

同試合は前半11分、山形のDF半田陸がGK後藤雅明にバックパスをした。だが、そのパスがゴール方向に転がり、後藤が慌ててゴールに戻り、手でボールをかきだした。

競技規則では、バックパスをGKが手で扱った場合、岡山に間接フリーキックが与えられる。GKには懲戒の罰則は与えられないことになっているが、清水修平主審は後藤にレッドカードを出し退場になり、以降、山形は10人で戦うことになり、後半45分に岡山が決勝点を挙げ岡山が勝利していた。

Jリーグでは日本サッカー協会(JFA)を通じ、国際サッカー評議会(IFAB)に確認したところ、「プレーに関する事実についての主審の決定は最終であるが、本事象はサッカー競技規則に従っていないため、直ちに主審の決定を最終であるとはならない」との判断が下された。

この日、臨時で実行委員会と理事会が行われ、「山形は約80分間にわたり、1人少ない状態で試合を行うことになり、試合の結果に重大な影響を及ぼし得た」とし、再試合になることが決定した。

再試合の日程は今後、決定される。前半11分からの再試合か、キックオフからやり直すかなど、再試合の方式や公式記録の扱いについては今後、検討する。退場になった山形のGK後藤の退場処分については、次節の試合までに規律委員会で決定される。

主審、副審、第4の審判も含め、全員が適用ミスに気付かなかった。審判への処分はないが、今後、4人は研修を受けることになるという。