Jリーグの前チェアマンだった村井満氏(62)が18日、ONGAESHIホールディングスを設立し、投資会社の「Tryfunds」と共同で新事業「ONGAESHIキャピタル」を手がけることを発表した。夢をあきらめなかった経験を持つ人を応援する事業。村井氏がリクルートやJリーグで培った「人と組織を見る目」、情報をオープンにする「天日干し経営の理論」などを生かし、ファンドのプロとタッグを組み、アスリートやアーティスト、地方企業の夢やビジネスの成功を後押ししていく。

ONGAESHIホールディングスの代表取締役を務める村井氏は「夢をあきらめなかった人たちを応援することで、夢を追い続けた人が報われる社会を作ることが恩返しだと考えている」と起業の意図を説明した。

村井氏はチェアマン時代に日本代表の長谷部誠、吉田麻也、岡崎慎、川島永嗣らと対話、会食を通じ、世界で戦うトップアスリートの「共通の人間力、魅力」を肌で感じてきた。まずは、人間力を言語化し診断するツールを開発していくという。「困難なものを越えていくものに共通する人間力の要素、サンプリングを行うために、多くの選手に協力いただければ。プロファイル、ビジネス界の共通の人間力をかけ合わせる中でツールの完成度を高めていきたい」と話した。

将来的には、応援した企業が地方で成功し、Jクラブなどのスポンサーになればスポーツ界でにも「恩返し」ができると考えている。村井氏は「企業が繁栄した先に、クラブに対するスポンサー、オーナーシップになる企業が育つことがクラブへの恩返し」と話した。