高校サッカーの東北大会が開幕した。17日に行われた1回戦では花巻東(岩手1位)がいわき湯本(福島3位)に2-1で勝利。前半、MF岩渕里城(2年)、DF遠藤朋城(3年)が得点を挙げて勢いに乗った。

花巻東は野球だけじゃない! 前半から攻守にアグレッシブなプレーでチャンスを演出。右サイドから攻撃を展開し、前半14分に岩渕が右足で、同30分に遠藤が頭でゴールネットを揺らした。MF加藤志門(3年)のクロスにダイビングヘッドでうまく合わせた遠藤は、「サイドからのクロスは、ニアのキーパーとディフェンスの間が一番点を取れる。恐れずに飛び込んで頭を出したら得点につながりました」。手応えは悪かったが、「周りから歓声が聞こえたので『決めたんだな』と気づきました。ものすごくうれしかったです」と、勇気のヘディング弾を喜んだ。

右サイド突破から何度もチャンスをつくり、攻勢のまま前半を2-0で折り返したが、後半は失速。遠藤は「自分たちのミスが多くなってしまい、ディフェンスの時間が増えた。それが失点につながったと思います」。FW作山寛都主将(3年)も「ミスが多かった」と一言。初戦突破も反省の多い試合となった。

東北大会で貴重な1勝を挙げた。野球部は6月9日に行われた東北大会で東北(宮城)に1-3で敗れ、初戦敗退しており、今春の成績では1歩リードした。遠藤は「単純に比較はできないが、ここからもっと成果を挙げて、サッカー部も負けていないぞというのを示したいです」。作山は「ゆくゆくは超えたいという思いがある」と野球部をライバル視している。東北大会で結果を残し、サッカーと野球で花巻東の2本柱を作り上げる。【濱本神威】