新潟は、ちふれ埼玉と1-1で引き分けた。後半41分にセットプレーから先制されたが、その直後の42分、FW道上彩花(28)が右足で同点ゴールを決めた。19日に「育成組織TOP可選手」として登録された、下部組織のU-18所属のFW田中聖愛(16)は後半24分から途中出場した。

エースの貫禄だった。道上が起死回生のゴールで危機を救った。後半42分。相手DFとGKの間でパスを受けるとワンタッチで体勢を整えて右足を振り抜く。「練習でも出ていた形。(相手の)怖いところにもっと入っていこうとしたことが実った」。豪快にゴールネットを揺らすと、笑顔のチームメートに囲まれた。

その1分前に先制を許していた。元新潟のちふれ埼玉MF唐橋万結(23)にフリーキックを直接決められた。「自分の守備の立ち位置のところ」と道上はミスを悔やんだ。その直後の同点ゴール。「ああいうところで点を取れる。頼もしいストライカー」と村松大介監督(45)はドローに持ち込んだ勝負強さをたたえた。

19年の左足骨折時に埋めたプレートの除去手術を行い、7月のチーム始動時は別メニューだった。その期間を利用して筋トレに励んだ。負荷も量もアップして追い込んだ。「ロメル・ルカク(インテル)みたいになりたい」と笑う。190センチ、100キロのベルギー代表を理想に掲げ、今季はパワーとスピード、プレーの正確さを自身に求める。

90分フル出場でコンディションの良さは確認できた。「ハードな試合でも当たり前のように戦える体を、これから作っていきたい」と今後の上積みに手応えをつかんだ。【斎藤慎一郎】

■FW田中聖愛いきなり出場

田中は「育成組織TOP可選手」登録翌日、いきなりの出場だった。後半24分にFW武田あすみ(22)に代わってピッチに入ると、スピードに乗ったドリブルと正確なタッチのパスで攻撃のリズムを作った。「前を向いて積極的に仕かけようと思った」。父は元日本代表FWで現J2新潟の田中達也コーチ(39)。試合前に父からは「思い切ってやれ」と励ましのLINEが届き、その通りのプレーを今季公式戦初戦で披露した。

◆WEリーグカップ戦 今年から新設され、20日に開催。全11チームを2組に分けて1回戦総当たりの1次リーグを行い、各組1位が10月1日の決勝に進む。