1年での「J1復帰」へ望みをつなぐ。J2ベガルタ仙台が今季ラストゲームの今日23日のブラウブリッツ秋田戦に向け、戦闘態勢を整えた。プレーオフ(PO)進出が懸かった運命の一戦。前節16日ロアッソ熊本戦で先制ゴールを挙げたFW富樫敬真(29)は「いろいろなことが懸かっていますが、勝つだけ」と目の前の一戦に集中する。

仕上がりは順調だ。3対3の練習では攻守の切り替えやパスからシュートの流れを入念に確認した。選手は臨戦モードに突入。お互いに声をかけ合い、意思疎通を図った。富樫は「ひとつひとつの局面で強さを発揮し、落ち着いてプレーできれば勝てると思う」と自信をのぞかせた。

再びはい上がる。2月20日に開幕したシーズンも、いよいよ最終節。序盤は順調に勝ち点「3」を積み上げ、一時は首位に立ったが、終盤に入って大失速。POの最後のイス「6位」を徳島ヴォルティス、モンテディオ山形と争う。富樫は「難しい時期を過ごしてきた。本来の強さを取り戻すことができれば勝てると思う」と前を向いた。

PO進出にはさまざまな条件がつくが「負け」は許されない。前節は引き分け以下でPOの可能性が消え、「J2残留」が確定していたが、1-1で迎えた後半ロスタイムにMFフォギーニョが決勝ゴール。劇的勝利で死線をくぐり抜けた。富樫は「目標(J1復帰)を果たせる最終節。力を出し切れば良い結果がついてくる」と言葉に力を込めた。【佐藤究】