女子は、1月の全日本高校選手権優勝の藤枝順心が、常葉大橘に3-1で逆転勝利。19連覇を達成した。

藤枝順心が女王の座を守った。常葉大橘に3-1で快勝。全日本選手権Vの翌日(9日)から新チームが始動し、わずか21日で今季初のタイトルを獲得した。中村翔監督は「準備期間がない中では、まずまずの結果。前半で点を取り返せたのが大きかった」と振り返った。

前半16分、相手に先制点を許したが動じなかった。同19分にMF佐藤ふう(1年=浜松市出身)が、ゴール中央からミドルシュートを放ち1-1の同点。「最高の感触。トラップした時点で決まる予感がした」。中学3年の夏に右前十字靱帯(じんたい)を損傷し全治11カ月。高校入学後はリハビリに専念し昨年11月に練習を始めたばかり。大事な場面で高校デビュー弾を飾った。さらにその1分後には相手のオウンゴールを誘発して逆転。前半を2-1で折り返した。

後半も攻撃の手を緩めず、シュート10本と攻め続けた。同33分には、U-17日本代表FWコンビが躍動。久保田真生(2年)のパスを受けた高岡澪(2年)が、ドリブルで抜け出して相手GKと1対1に。右足で冷静にダメ押し弾を決めて3-1。勝利を決定付けたストライカーは「今日は何回もチャンスで外していたので、決まった時は正直ほっとしました」と笑みを見せた。

大会19連覇を達成した指揮官は「今年は考えて動ける選手が多く、モチベーションの高さに驚く。今後の選手の成長が楽しみ」と期待した。常勝軍団はチーム内の競争で、さらに進化を続ける。【山口昌久】