24年パリ・オリンピック(五輪)世代のセレッソ大阪DF西尾隆矢(22)が、30日の湘南戦(ヨドコウ)に先発する可能性が出てきた。リーグ戦で先発すれば2月25日福岡戦以来、約7カ月ぶりになる。
27日に大阪市内で行われた公開練習に、ここまで25試合出場のDF鳥海の姿はなく、故障などアクシデントが発生したとみられる。
実戦メニューで、DF進藤とセンターバック(CB)を組んだ西尾は「チャンスをもらえれば、今まで以上のパフォーマンスを出して、チームの勝利に貢献したい。今2連敗している厳しい状況なので、それを救いたい」と意気込んだ。
21年は31試合、22年は24試合に出場した下部組織出身のホープが、今季ここまで8試合の出場にとどまり、先発は2月18日新潟との開幕戦を含めて2試合のみ。けがの影響もあり、CBの序列では鳥海、進藤、マテイヨニッチに次ぐ4番目に下がっていた。
「試合に出られない現状に、人間なんでメンタルのところは必ず(影響は)あると思う。その中でどう、ギリギリのところで(気持ちを)保ちながら日常を取り組んでいくか。自分は1日1日、夜に振り返って、今日は100%を出し切れたか自問自答しながらやることが多かった」
4年前に日本で開催されたラグビー・ワールドカップ(W杯)に感動し、競技が好きになったという。「日本の試合もそう。男が男にほれるというか、本当にかっこいい」。中でもリーチ・マイケルのファンで、今回も日本を中心にテレビ観戦し、次のサモア戦もリアルタイムではないものの応援する。
西尾もU-22日本代表として日の丸をつけ、今月前半にバーレーンで開催された、パリ五輪1次予選を兼ねたU-23アジア杯に出場した。3試合中2試合に先発し、五輪最終予選を兼ねた来年4月からのアジア杯出場権を得た。
「今一番近い目標はそこ(パリ五輪)にあるし、誰もが出られる大会ではない。そこに選ばれると自分の価値も上がり、すごい経験ができる。頭の片隅には意識している」
C大阪は鹿島、神戸との上位対決2連戦に敗れ、優勝戦線から後退。現在の6位から開幕前に掲げていた3位以内を目指し、西尾が救世主に指名されるかもしれない。