高校2年生以下で構成されたU-18Jリーグ選抜にあって唯一の中学生、15歳MF長南開史(ちょうなん・かいじ、柏レイソルU-18)が日本高校サッカー選抜戦にフル出場し、豪快なゴールまで決めた。

この大会に中学生選手が出場するのは、17年大会の久保建英(当時FC東京U-18、現レアル・ソシエダード)以来となった。高校3年生を相手に左サイドバックで先発出場すると、果敢なボール奪取や後方からの攻め上がりを披露した。

選手交代に伴い後半からは右のサイドハーフに入り、その後は左サイドハーフでもプレー。すると3-1で迎えた後半アディショナルタイム、左サイドからゴールに向かってボールを持ち込み豪快な左足シュートを放った。これがニアサイドに決まった。

試合後の長南は満面の笑み。「こんな大きい舞台は初めて。緊張したけどいつも通りのプレーできて、点も決められたのでうれしいです」。試合に入る前、3点決めると周囲に言ってピッチに入ったという。

「ハーフタイムに、おまえは速いから縦に行ってシュートを打てと言われた。それが頭をよぎり、(得点場面は)縦に行ってシュートが打てて良かった」

8年前に中学生ながらU-18Jリーグ選抜でプレーした久保と並ぶ飛び級出場だ。「自分は結構、緊張するし、メンタルも強くない。久保建英選手みたいな性格でないけれど、自分なりにメンタルも強くしていかないといけないし、もっとチャレンジしないといけない」。一方で「久保選手以来(の中学生)なので、超える結果を残したいと思っていたので(得点を記録して)良かったです」と笑った。

飛び級が常の長南。昨シーズンからユースチームでプレーし、トップチームの練習にも参加。最近まではキャンプにも1週間加わり、プロ選手と同じ釜の飯を食った。中学生だが174センチと体もしっかりしており、この日の3年上の高校選抜相手も問題なし。「今の時代、年齢関係ない。こういうところでプレーできて良かった」と力強い。

ポリバレントな能力が魅力だ。この日の試合では左サイドバック、右ハーフ、左ハーフとポジションを変えながら、起用にどのポジションもこなした。得点場面だけでなく、後半には巧みなドリブルでゴール前へ持ち込み、絶妙なパスで決定機も演出した。

最も得意なポジションは「自分的には右サイドバックでずっと(高円宮杯U-18)プレミアリーグでやっています。今日は左をやってみて、左も楽しいなと思いました。サイドハーフよりか、オーバーラップで攻撃参加するのがいいので、サイドバックの方が合う」。

今年から高校1年生になるが、トップチームでデビューすることを目標とする。「プレミアリーグで結果出せばチャンスもらえる」。思い描く選手像は「走る選手になりたい。今の時代、走るところが大事。走れない選手は上に上がれない。運動量を上げてアグレッシブに戦いたい」と意欲的だ。

この日のベンチには引退を発表したばかりの柿谷曜一朗氏がコーチとして入った。その柿谷コーチからかけらえれた言葉が刺激になったようだ。

「柿谷さんが言っていたのは、今の目標のもう1個上に行け、と。今はトップデビュー(という目標)があるけど、それを踏み台にして海外に行かないといけないと思っています」

「ネクストジェネレーション」と謳った大会で、まさに未来を明るく照らす新星が飛び出した。