今季限りで引退する北海道コンサドーレ札幌MF深井一希(30)が、29日最終節ホーム愛媛戦(大和ハウスプレミストドーム)で現役ラストマッチに臨む。28日は会場での練習に参加した。札幌下部組織出身のプロ13年目。両膝計5度の前十字靱帯(じんたい)断裂の手術を乗り越えた「不屈の男」がユニホームを脱ぐ瞬間が近づく。「勝つことしか考えていない」と、有終の美を飾る。

柴田慎吾監督(40)は深井の起用について「なるべく長い時間」と先発を示唆。先発となればリーグ戦では22年8月13日J1神戸戦以来3シーズンぶりとなる。深井は「ここ1、2年はスタートから出る機会が少なかったので、途中から入る難しさっていうのを感じていた。もし最初から出られた場合は自分のリズムでうまく試合を運べるんじゃないかなっていうところで、すごく楽しみ」と準備する。

痛みと闘い続けたプロサッカー選手人生だった。9月に引退を発表してから約2カ月間、最後の力を振り絞り、練習してきた。「覚悟を決めて、どれだけ痛みがあろうと最後までやりきろうっていう風に闘ってきた。すごい覚悟を決めた2カ月だった」と振り返る。愛媛戦も痛み止めの薬を服用してピッチに立つ。

ファン、サポーターに見送られながら、慣れ親しんだ本拠地でピッチに別れを告げる。「まずは元気に走って戦っているところっていうのを見せたい。チームとして一生懸命戦って、最後何とか必死に戦っている姿を見せられたら」と思い描いた。【保坂果那】