連日のルーキー弾だ。仙台が23日、宮崎県総合運動公園陸上競技場でJFLホンダロックと練習試合を行い、2-0で勝利。前日のJ2札幌戦で1ゴール1アシストだったDF原田圭輔(筑波大)に刺激を受け、FW武藤雄樹(ともに22=流通経大)が2ゴールを挙げた。前半、動きだしについてMF関口訓充(25)に“説教”を受けたことも、後半の奮起につながった。

 同期に先を越され、昨年日本代表に初招集された関口に怒られて、黙って引き下がるわけにはいかなかった。

 「4-4-2」から「4-3-3」にシステムを変更した後半、武藤が徹底的に高めのDFラインの裏を狙った。そして同15分、MF高橋からのパスで裏に抜け、そのまま左で先制。初ゴールを挙げた。その4分後。再び高橋からのラストパスで裏に抜けだし、DFに囲まれながら、ペナルティーエリア外から豪快にゴールへ突き刺した。

 前半は2トップのFW大久保と同じ動きを繰り返し、FWにボールが収まらなかった。それを見た関口が「FW!

 もっと動きを考えろ」。言われた通りだった。流通経大では主将兼ストライカーだった武藤は「大学時代は好きに動いても、僕に合わせてパスをくれた。プロでは良いポジショニングをとらないとパスが来ない」。

 手倉森監督は「ルーキーで刺激し合ってる。力まずコンビネーションを高められればもっといい」と評価。今季の目標はリーグ戦で得点すること。長所を聞かれ「運動量では負けない。マルキ、柳沢さんよりも動ける」と断言。量は備わっている。今後はさらに質を高めていく。【三須一紀】