元日本代表でJ2横浜FCのFW三浦知良(47)が2日、静岡市内で開かれた出身クラブ・城内FCの初蹴りに参加した。現役選手との試合では、今季初“ゴール”を含むハットトリックを達成するなど華麗なプレーを披露。会場に詰めかけたOBや関係者、ファン約500人を魅了した。

 ピッチでは自然とスイッチが入った。中学生との試合にFWとして出場すると、まずはゴール前のこぼれ球に反応。GKをかわして先制点を決めた。直後にも反転から右足で2点目。最後は、ワンツーで抜け出して3点目のネットを揺らし「相手も本気だし、力を抜くと失礼。ちょっと真剣にやりました。1年分のゴールを取っちゃったかな?」と、笑顔で話した。

 当初は5~10分の出場予定だったが、その後も背番号「11」のビブスに着替えてプレーを続行。小学生チームとの試合では「約束していた」と、一緒にカズダンスも披露した。約1時間、汗を流したカズは「城内FCがサッカーの原点。こうやってみんなで一緒にやれるのは幸せ」と、充実した表情で振り返った。

 前日1日にはクラブから15年シーズンの契約更新が発表され、プロ30年目のシーズンを迎える。昨季は10月に自らが持つ最年長出場記録を47歳7カ月23日に更新したものの、途中出場2試合、プレー時間は計4分にとどまった。2月26日には48歳の誕生日を迎える年男は「自分としても昨年はふがいない結果だった。今年は1試合でも1分でも多く試合に出て活躍したい」と、地元での恒例行事で決意を新たにした。【前田和哉】