フィオレンティナ主将のイタリア代表DFダビデ・アストーリ(31)の急死から一夜が明け、ガゼッタ・デロ・スポルトなど、スポーツ紙は3紙とも表紙1面にアストーリの顔写真を大きく掲載した。

 フィオレンティナが試合前日に宿泊したウディネのホテルで4日の朝、普段は一番先に降りてくるアストーリが朝食ルームに来なかったため、ピオリ監督が心配してマッサージ師に呼びに行かせたところ、アストーリはすでに息をしていなかったという。

 アストーリは前日の夜11時まで同僚のスポルティエッロの部屋で一緒にプレイステーションで遊んでいた。その後、アストーリは1人部屋である自分の部屋に戻ってから、シューズを忘れたことに気づき「明日取りに行くよ」と、スポルティエッロに携帯メッセージを送っていた。

 5日、死因解明のため、ウディネで死体解剖される。セリエAは3日に3試合が行われていたが、4日に予定されていた全7試合とセリエB(2部)の全試合が延期となった。

 アストーリは他の選手と同様に先週の水曜に通常の診断、心電図検査と血液検査を受けていたが、問題はなかったという。フィオレンティナのアンドレア・デッラ・バッレ名誉会長は「月曜に契約更新をする予定だった。彼は真のキャプテンだった」と肩を落とした。

 アストーリには2歳になる娘ビットリアちゃんがいる。イタリア代表でチームメートだったユベントスGKブフォンは、「彼の小さな娘に、父親が素晴らしい人だったということを知ってもらいたい」と。ローマで同僚だったトッティは「この悲劇を前にショックを受け、信じられないし言葉もない。家族や彼の友達たちに哀悼の意をささげる」とコメントを寄せた。