スペイン紙アス電子版は6月4日、マジョルカ所属の久保建英が19歳の誕生日を迎えたことを記念して特集を組んでいる。

少年時代の国際サッカー連盟(FIFA)の制裁措置によるバルセロナの下部組織退団から今季のマジョルカ入団に至るまでのキャリアについて振り返った。

その中で同紙は、久保が誕生日を迎えたことについて「人生を変え始めた1周年でもあり、非常に特別な誕生日だ」と伝えた。なぜなら久保のレアル・マドリード(Bチームのカスティージャ)入団が発表されたのは1年前の6月だったためである。

マジョルカでのパフォーマンスについては、「重要な地位を築いてきた。出場時間は11番目(1151分)と、チームの他のキープレーヤーに比べて少ないにもかかわらず、アシスト数はトップ(3回)、得点数は4位(3得点)となっている。一方、スペインリーグ全体に焦点を当てるとその成績も素晴らしい。ドリブル成功数の平均はメッシと同じ(1試合5.4回)で、被ファウル数は10位(46回)、タックル成功数は27位(16回)」と紹介した。

マジョルカのビセンテ・モレノ監督はロックダウン(都市封鎖)期間中に「我々はクボにとても満足しているよ。私がいつも彼のことを『クボじいさん』と呼ぶのは、彼が年齢の割にとても成熟しており、彼が備える一目瞭然のクオリティーは別にして、非常に明確な考えを持っている青年だからだ。そして彼は非常に重要なサッカー選手になることを望んでいる。今現在、彼は入団した時とは全く違う。多くの面が改良され、指導されてきたからね。将来がとても素晴らしいものになることを願うよ」と言及した。

同紙はまた、Rマドリードがその成長をしっかりと追っていること、そしてマジョルカの1部残留に全力を尽くした後の久保の目標がRマドリードに戻ることであると伝えたが、その一方でジダン監督がEU圏外枠全てを他の選手に割り当てているため、非常に難しいミッションになるという見解を示している。

そんな状況ながらもアス紙は「19歳のタケは自分の可能性を確信している…」と締めくくり、期待を寄せていた。

久保はこの後、13日にホームで行われる古巣バルセロナ戦でリーグ戦を再開し、自身の将来に向けて残り11節に挑むことになる。

(高橋智行通信員)