元ブラジル代表ロナウジーニョ氏(45)、カカ氏(43)、元フランス代表アンリ氏(48)など世界的スターが共演したレジェンドマッチ「ICONS MATCH」(9月14日、韓国)を主催した大手オンラインゲーム会社「NEXON(ネクソン)」のイ・ジョンホン代表取締役社長(46)がこのほど、韓国・ソウルでインタビューに応じた。まるでゲームの世界のドリームマッチを実体験するビッグイベント実施の経緯や狙いとともに、日本開催の野望を語った。(取材・構成=佐藤成)
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熱気あふれるソウルワールドカップ(W杯)スタジアムを背に、イ社長は興奮気味に切り出した。
「ICONS MATCHを無事に開催できて非常にうれしく思います。ネクソンのパートナー会社のEAと参加してくれたレジェンド、情熱で支えてくれたファンに感謝申し上げます。今回のイベントは、ネクソンのゲームで感じる情熱をリアルのサッカーでの盛り上がりにつないでくれる特別な機会。ゲーマーの方、サッカーファン、レジェンドが一丸となってスポーツを祝う忘れられない経験になる」
往年のスターたちのプレーに6万4855人の観客が歓喜した。元ブラジル代表ロナウジーニョ氏、カカ氏、元イングランド代表のルーニー氏、ジェラード氏、元スペイン代表カシジャス氏、プジョル氏らが共演。まるでゲームのように、攻撃的な選手中心の「FC SPEAR」と守備的な選手で構成された「SHIELD UNITED」の対戦が現実となった。
会場には10代と思われる若者から年配者まで幅広い年齢層が集結。なぜゲーム会社がサッカーの試合を開催したのか? その狙いはリアルとデジタルエンタメの壁を壊すことだった。
「ネクソンは革新的で没入感のある方法で、プレーヤーの方々とコミュニケーションをして、現実とリアルと、デジタルエンタメの壁をなくして、エンタメ経験のあり方を再定義したいと思っています。ICONS MATCHは(EA社のライセンスを受け展開するサッカーゲームの)FCオンラインとFCモバイルの情熱をリアルに持ち込んでゲームとサッカー文化をつなぐ独特なライブ経験を届けて、幅広くユーザーを拡大させるために行いました」
今年で2度目の開催。参加者はロナウジーニョ氏やカカ氏、アンリ氏以外にも元フランス代表マケレレ氏、ピレス氏、元イタリア代表ブッフォン氏、ネスタ氏、元スペイン代表カシージャス氏、プジョル氏、元コートジボワール代表ドログバ氏…。挙げれば切りがないほどのレジェンドがそろった。主審は伝説のイタリア人審判員、コリーナ氏。豪華すぎるメンバーは日本でも話題になった。
「そこまで予算は多く使っていないです(笑い)。大事なのはイベントが開催できるよう支えてくれたFCグループのスタッフの情熱、思い。直接選手と会ってコンタクトした過程があった。韓国ファンの熱い思い、期待をちゃんと届けてアピールした。去年は難易度が高かったが、そのときもネクソンのスタッフ、FCに関わる方々が長い期間で選手にしつこいと言われるほど思いを届けてきた。本当に各地に選手が分散されているので、スタッフの方々が向かって説得するのに長い時間がかかった。去年、入国するときから試合をするまで、いろいろあったが、結局満席になって、感動したファンは泣いていた。それが選手にとって感動的に伝わったのでは」
社長自身も大のサッカーファン。愛息のためにスペイン1部の名門レアル・マドリードのユニホームを現地調達したほどだという。日本の選手も好きで、元日本代表の中田英寿氏がお気に入り。いずれは日本での開催をもくろむ。
「今回も日本の有名な選手をお招きしたかったけど残念ながら実現しなかった。3回目があるとしたら、日本のファンが好きになる大きなイベントを開催したいし、日本の選手もお招きしたい。今回の開催はいろいろな韓国のサッカー団体の協力があって実現した。日本でやるなら日本のメディアの方々にも支えてもらいたい。インフラ的に開催できるように協力、現実的な問題がいろいろあるかなと思います」
ゲームの日本市場開拓を目指す上でも、リアルイベントの成功は1つの指標となる。
「ネクソンの目標は、手がけているゲームが日本で幅広く愛されて、イベントを日本でも開催されるようにビジョンを持っている。ゲーム事業において日本はすごく重要な市場。日本ユーザーに愛して頂けるように、知名度を上げるようにブランディングもしていきたい」
そう遠くない未来に、日本でもドリームマッチが実現するかもしれない。

