男子マラソンの川内優輝(32=あいおいニッセイ同和損害保険)が10日、前回大会で日本人31年ぶりとなる優勝を果たしたボストン出場のため渡米した。「昨年の結果は天候にも恵まれ、まぐれぐらいに思われている。最低限入賞を果たしたい」と意気込んだ。昨年は気温3・3度、大雨強風の悪条件で、スピードランナーが失速し、下馬評を覆した。今年もレースがある15日は雨予報。「テンションが上がってくる。“泥仕合”の方が望むところ」と歓迎した。

前回王者だけにボストンに本拠地を置く米大リーグのレッドソックスの試合で初の始球式も行う。過去に西武や巨人などからオファーを受けたが、勤務時間と重なり断るしかなかった。プロとなり始球式も可能になった。小学生の時は地元の鷲宮クラブで白球を追っていたが、「補欠でした」と苦笑い。「届くかどうか。練習してないので」と話した。