ドーハで開催中の陸上の世界選手権で男子20キロ競歩に出場する池田向希(21=東洋大)が28日、羽田空港で取材に応じた。

出国を前に、「やれるだけのことをやってきた。あとはレースに万全の状態で臨むだけ」と充実感に満ちた口ぶりだった。

5月のインカレに続き、6月にはユニバーシアードも制した。今年に入って目標としてきた大会すべてで優勝。年内最大の目標と位置づける世界選手権でも頂点を目指しており、「優勝して東京五輪内定をつかみたい」と宣言した。

イタリア・ナポリでのユニバーシアードでは暑さを克服した。「国際大会をそういう条件で勝てたことで、得られたものは大きい。今回もそれを生かしたい」。酷暑が予想される中東での一戦にも自信をのぞかせる。

ユニバーシアードに加え、世界競歩チーム選手権、ルガノトロフィと、これまで3度の国際大会すべてで優勝している。その要因として、異国の地でもできるだけ普段に近い食生活を心掛けていることを挙げる。今回も白米やみそ汁、さらにはタンパク質を摂取できるサバ缶などをたっぷり用意。グレープフルーツなどの果物類も日本産を持ち込む徹底ぶりだ。試合前には栄養価の高い赤飯を口にして「前祝い」をする儀式も継続予定。食にこだわり、結果にもこだわる。