新潟アルビレックスランニングクラブ(RC)のオンラインレッスンが13日、最終日を迎えた。新型コロナウイルス感染拡大の影響で外出を自粛しているジュニア陸上スクール生を対象に6日間で計19レッスンを行った。今後は市民ランナーらにも対象を広げていく予定。13日は00年シドニー、04年アテネオリンピック(五輪)代表の大島めぐみコーチ(44)ら3人が講師を務めた。

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スクール生の自宅がトレーニング場に早変わりした。ウェブ会議サービスアプリ「Zoom」を使ってのオンラインレッスン。半径約1メートルの狭いスペースを使い“STAY HOME”による運動不足とストレス解消を図る。講師を務めたのは、00年シドニー五輪5000メートル、04年アテネ五輪1万メートル代表の大島コーチだ。レッスン対象は小学1~4年生。「オリンピアンが教えるマラソン必勝法」と題したレッスンは、遊びの要素を取り入れ、和気あいあいの雰囲気で行われた。

足の指でのオンライン・ジャンケンや、フロアに置いたタオルを足の指でたぐり寄せるトレーニングなどを指導。「足の指を鍛えると、しっかり地面を捕らえて足を送り出すことができる。足裏を鍛えれば、疲れてもペースを落とさず走ることにつながる」と、子どもたちにその効果を説明した。

1日3レッスン(各30分)の最終日は、大島コーチをはじめ、トップチームの高橋優一コーチ(35)、ジュニアスクールの大塚謙児コーチ(40)が担当した。高橋コーチは体幹トレーニング、大塚コーチはサーキットトレーニングを伝授した。オンラインレッスンには、17年世界陸上50キロ競歩銀メダリスト・小林快(27)や、17年全日本実業団女子円盤投げ2連覇の敷本愛(36)も、講師陣に加わった。合計19レッスンで県内6校のスクール生のべ333人が受講した。

新潟アルビRCは、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、外出を自粛している人たちのストレス解消はもちろん、体力や免疫力低下を防ぐための「アル美健康プロジェクト」を推進している。今回はジュニアスクール限定のオンラインレッスンだったが、今後はプロジェクトの一環として、一般向けのレッスンに着手する。各企業から「在宅ワーク」を行っている社員たちへのレッスン打診が、すでに届いている。大野公彦社長(44)は「大会が中止になり、屋外にも出られず、練習が制限されている市民ランナー向けのオンラインレッスンも計画しています」と話した。