世界選手権4度出場の安部孝駿(28=ヤマダ電機)が49秒38で3年ぶり3度目の優勝を果たした。

大きなストライドを生かし、前半から積極的に出て、リードを奪った。課題の中盤も「悪いなりにまとめられた」。調子はよくなかったというが、最後まで失速は最小限に抑えた。得意の先行策で、2位小田将矢(豊田自動織機)に0秒80差をつける圧勝。「非常にうれしい」と振り返った。

すでに東京オリンピック(五輪)の参加標準記録は突破済み。昨秋の世界選手権(ドーハ)準決勝では全体10番目のタイムだった。上位8人の決勝進出も十分に狙えるハードラーだ。「世界のトップはすごくレベルが高いが、4番以降は狙えない位置ではない。諦めずにさらに上を目指したい」。16年リオデジャネイロ五輪の前には故障に苦しみ、かみ合わない時期が続いたが、東京五輪へ向けては充実の日々を重ねている。

日本選手権(10月1~3日・新潟)ではコンディションを整え、連覇を目指す。「記録を狙い、優勝して東京オリンピックにうまくつなげられるようにしたい」と意気込んだ。