東京オリンピック陸上男子110メートル障害代表の金井大旺(26=ミズノ)が2日、現役ラストレースに臨んだ。地元の函館・千代台公園陸上競技場で行われた道南秋季陸上競技大会に出場し、13秒55で優勝。歯科医師を目指して今季限りで引退するため、最後の公式戦。「僕の陸上競技人生の原点がここ。最後はここで走りたいという思いが強かった」と、思い出の地で勇姿を見せた。

会場には約3500人が集まった。注目の一戦は、10台目のハードルを倒しながらも、最後まで気持ちを入れて走りきった。拍手を浴びながら晴れやかに「たくさんの観客の中でレースができて幸せ」。競技をスタートした函館南本通小3年から通ったトラックに別れを告げた。

大学受験のために勉強中。「これからは歯科医師になるため、国家試験に専念することになる。同時に長年ハードルに取り組んできた経験や知識を小中高生に伝えていけたら」と見据えていた。