男子5000メートルは一関学院(岩手)の工藤信太朗(3年)が自己ベストを更新する14分6秒20で激戦を制した。

一関学院・工藤が5000メートルの岩手県高校記録(14分8秒38)を2秒18塗り替える14分6秒20の自己ベストで頂点に立った。14分1桁台も自身初。14分15秒ぐらいを想定も、まさかの県新記録に「ここまで上がると思っていなかった」。12日に大阪で行われたU20日本選手権は3000メートルを8分8秒05の大会新記録で制した。14日の東北陸上は1500メートルで予選、決勝を走って優勝。4日間で4レースのハード日程だった。「この連戦の中で日本選手権、1500メートル、5000メートルと全部勝てて驚いています」と声を弾ませた。

終盤まで力をためた。青森山田の留学生ジョセフ・ムイガイ(3年)が早々に独走態勢に入り、4000メートルまでトップのラップを刻んだが、残り1周でレースが動く。ムイガイが失速し、学法石川(福島)の大湊柊翔(3年)と首位交代。工藤も必死に食らいついた。残り100メートルでスパートするのがいつものスタイルだが、この日は同160メートル付近でラストスパート。「かなり疲労があり、スパートがかかるか不安でしたが、ホッとしています」。最後の力を振り絞って大湊を抜き去る土壇場の逆転劇を演じた。