男子100メートル予選が行われ、サニブラウン・ハキーム(タンブルウィードTC)が、自己記録9秒97に100分の1秒差に迫る9秒98(向かい風0・3メートル)の好記録で、7組1着でゴールを駆け抜けて、準決勝に進出を決めた。

課題だったスタートでトップに飛び出すと、中盤以降も加速して後続を寄せ付けず、自身3度目の9秒台をマークした。「スタートで出れたので、中盤までしっかりつくって、後半はリズムを感じて、スーッと抜けられたのでよかったです」と笑顔で振り返った。

昨年度はヘルニアによる腰痛に苦しみ、200メートルに出場した東京五輪(オリンピック)も準決勝に進めなかった。完全復活を遂げた今季。100メートルに専念して出場した6月の日本選手権では、10秒08で優勝した。

“世陸イヤー”に強い。15年の世界選手権北京大会では、200メートルで16歳ながら準決勝進出。18歳で出場した17年ロンドン大会では、同種目でファイナリスト(結果は7位)に立った。

「明日につなげられるすごくいいレースでした」と、今大会も予選の快走で手応えを感じていた。今大会は400メートルリレーにも出場する。米国陸上界では聖地とも呼ばれるヘイワールドフィールドで、躍進を予感させる準決勝進出となった。

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