「山の神」が母校に帰る。箱根駅伝で山登りとなる5区で活躍し「山の神」と称された今井正人氏(39)が、順天堂大のコーチに就任することになった。4月1日付で所属のトヨタ自動車九州から出向し、非常勤講師となることが13日に発表された。

今井氏は2月下旬の日本選手権クロスカントリー10キロ(福岡)を競技人生の最後に引退を決断していた。

「長距離ブロックコーチを拝命いたしました。伝統ある母校の陸上競技部コーチに就任させていただけることに、うれしいがこみ上げると同時に身の引き締まる思いです」「世界で戦える選手育成を目指すとともに、1人の人間として成長するサポートに全力で尽力いたします。また、私自身も常にチャレンジ精神を忘れず、選手とともに成長していけるように取り組んでまいります」と所信を述べた。

順大は第100回大会となった1月の箱根駅伝では17位に終わり、シード権を失っていた。最後の総合優勝は今井氏が4年だった07年大会。名門復活へ、後輩達の力になる。

また、同じくOBでトヨタ自動車の田中秀幸(33)は、出向の形で同大コーチに就任。現役選手とし後進を指導することになった。