“リレー侍”こと日本は38秒35で6位に終わった。

19年ドーハ大会以来、3大会ぶりのメダル獲得はならず。20日の予選と同じく1走から順に小池祐貴(30=住友電工)-柳田大輝(22=東洋大)-桐生祥秀(29=日本生命)-鵜沢飛羽(22=JAL)で臨んだが、2連覇した米国と1秒06差、表彰台まで0秒54差だった。

34年ぶり東京開催の最終種目を有終の美で飾ることはできず。今大会の日本勢の入賞はメダル2個を含む「11」となり、前回の23年大会に続いて過去最多タイだった。

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日本の“リレー侍”は、悔しげに冷たい雨に打たれた。

34年ぶり東京開催のフィナーレで登場。メンバー紹介では、人気漫画「ワンピース」のポーズで沸かせた。

約5万8000人の大観衆の期待を一身に受けたが、6位で3大会ぶりのメダル獲得はならず。2連覇して大はしゃぎの米国とは対照的に、4人は浮かない顔で立ち尽くした。

主将の桐生は「僕がちゃんと走っていれば、メダルもいけたと思う」と肩を落とした。

力不足だった。1つ目のバトン渡しでは2走柳田のスタートが遅れて、1走小池からのパスが詰まった。小池は「もっと前で渡せた」と悔やみ、この時点で先頭の米国と0秒25差がついた。柳田も区間6番目のタイムにとどまって6位に後退。世界大会で過去3度メダルの桐生はスタートした瞬間に右脚をつり、区間最下位で差を広げられた。アンカー鵜沢が2人を抜いたが、メダルまで0秒54差。海外勢の背中は遠かった。

日本が世界大会でメダルを逃すのは5年連続。柳田が「自分の走力が足りなかった」と振り返り、鵜沢が「地力の差。やっぱりシンプルな速度、脚の速さは必要」と嘆いたのが象徴だろう。

日本は緻密なバトンパスが武器だが、それは走力があってこそだ。100メートルでは10年ぶりに3人全員が予選敗退。決勝進出ラインが昨夏のパリ五輪は9秒93、今大会は9秒97だった中、今季の日本勢でこのタイムを満たした選手はいなかった。

桐生は「僕の責任」と背負いこんだが、世界のレベルに対して日本の走力不足は浮き彫りとなった。持ち味のバトンパスを生かすためにも、1人1人が地力を高めるしかない。【藤塚大輔】

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