第43回北陸実業団対抗駅伝が11月18日、愛知県田原市内を周回する7区間83・6キロのコースで行われる(中部実業団対抗駅伝と併催)。上位2チームがニューイヤー駅伝(全日本実業団対抗駅伝)への出場権を得る。YKKが連勝記録を22に伸ばすのは確実だが、“大工のチーム”重川材木店と新興チームのセキノ興産が2枚目の切符を争う。

 全国的に活躍している選手はいないが、YKKの北陸地区での強さは頭ひとつ抜け出ている。5月の北陸実業団では5000メートルで1~3位、1万メートルでは1~4位を独占した。エースの村刺厚介(31)が例年に比べ元気がないが、代わって山田直弘(28)が好調。秋になって5000メートル、1万メートルとも自己記録を更新した。

 外国人区間の2区を走るアレックス・ムワンギ(23)も好調で、3区か4区が予想される山田の踏ん張り次第では中部地区のチームに食い下がる可能性もある。

 北陸地区からは重川材木店が過去3年連続ニューイヤー駅伝に出場している。仕事(大工)と競技の両立をテーマに奮闘している姿が注目を集めてきた。

 だが今季のトラックでは、東農大の主力だった木村翔太(23)の加入と全体的な底上げで、セキノ興産のタイムが大きく上昇。両チームの力は接近している。

 重川材木店はトラックで自己新記録を出しているのは新人の荒井智博(駿河台大出)ら少ないが、新潟県縦断駅伝などで好走している選手が多い。陸上部監督である重川隆廣社長(62)は「どちらが勝っても1分半差くらいの戦いになる」と予想する。「今季は春から長期計画で強化をしてきて、10月に成果が出始めました。特に荒井、高橋(秀昭=29)、三浦(拓也=23)の3人は好調です。セキノ興産も強くなっていますが、重川も強くなっている」

 北陸地区の代表争いは熱い戦いになる。