世界ランク12位の日本が同4位のイタリアを3-2のフルセットで振り切り、07年以来11年ぶりに同国から勝利を収めた。今春に三重・海星高を卒業した18歳のオポジット(スーパーエース)西田有志(ジェイテクト)が、両チーム最多の22得点と荒稼ぎした。日本は通算4勝5敗、イタリアは5勝4敗。15日からのドイツ大会では同10位ドイツ、4位ロシア、7位アルゼンチンと戦う。

 あどけなさの残る18歳。西田が、11年ぶりの金星をたぐり寄せた。0-1の第2セット。21-20からジャンプサーブで相手レシーブをはじき飛ばすと、今度は触れることも許さない連続サービスエース。流れを引き寄せ、スパイクでも計19得点を挙げた。身長2メートル超えの選手も多いイタリアを相手に、186センチの“小さな”新星は、左の強打を浴びせ続け「チームとして組織で勝てた」と話した。

 この大阪大会。8日は世界14位のブルガリア、9日は同3位のポーランドにストレート負け。エース石川祐希は故障で不在とあり、西田と同じオポジットだった中垣内監督から「スーパー18歳」と期待されていた。指揮官は「西田のサーブが開眼した。相当助けられた」と笑い「今日のようなバレーをベースにしないといけない」。今季の目標は9月の世界選手権での8強。主力の一部が不在だったとはいえ、開幕戦で戦うホスト国のイタリアに、手ごわい「ガイチジャパン」を印象づけた。【松本航】

 ◆男子ネーションズリーグ 国際連盟が、ワールドリーグに代わる大会として今年、新設。世界16チームが各地で週に3試合ずつ、5週にわたって総当たりの1次リーグを戦う。7月4日からの決勝ラウンドには、開催国フランスと、フランスをのぞく1次リーグ上位5チームが出場する。