男子テニスのATPツアーが、年間上位8人で争うツアー最終戦ATPツアー・ファイナル(11月11日から・ロンドン)に向け、最後の争いが行われる。29日に開幕したパリ・マスターズが最終戦前の最後の大会となる。

8人の内、現在までにナダル(スペイン)、ジョコビッチ(セルビア)、フェデラー(スイス)、デルポトロ(アルゼンチン)、ズベレフ(ドイツ)、アンダーソン(南アフリカ)の上位6人が出場確定。残り2枠となった。

最終戦出場権争いレースで9位につける錦織圭(28=日清食品)は、自力での8位入りは、優勝しか道は残されていない。また、現在8位のティエム(オーストリア)が初戦の2回戦敗退でも、錦織はベスト4に進まないとティエムを上回れない。

ただ、現在4位のデルポトロが14日に閉幕した上海マスターズ3回戦で右の膝蓋(しつがい)骨を骨折。今大会も欠場しており、今季絶望が濃厚だ。最終戦に対して正式な欠場表明はしていないが、もしデルポトロが欠場となると、9位が繰り上がり出場となる。

9位錦織と10位のイスナー(米国)との差は145点。こちらも9位維持の自力は優勝しかない。ただ、錦織が最悪、初戦の2回戦で敗退しても、イスナーが準々決勝前に敗れれば9位が確定。錦織が3回戦かベスト8に進めば、イスナーはベスト4以上に行かないと錦織を上回れない。

現在11位のチョリッチ(クロアチア)、12位のフォニーニ(イタリア)にも優勝すれば9位になる可能性がある。

錦織がティエム、イスナーを上回る条件の詳細は以下の通り。

<1>錦織初戦(2回戦)敗退(3220点) ▽ティエムを上回れない ▽イスナーが準々決勝前の敗退で錦織が上回る

<2>錦織3回戦敗退(3300点) ▽ティエムを上回れない ▽イスナーが準決勝前の敗退で錦織が上回る

<3>錦織準々決勝敗退(3390点) ▽ティエムを上回れない ▽イスナーが準決勝前の敗退で錦織が上回る

<4>錦織準決勝敗退(3570点) ▽ティエムが初戦(2回戦)敗退で錦織が上回る ▽イスナーが決勝前の敗退で錦織が上回る

<5>錦織準優勝(3810点) ▽ティエムが準決勝前の敗退で錦織が上回る ▽イスナーが優勝以外で錦織は上回る

<6>錦織優勝(4210点) ▽ティエム、イスナーともに上回る